相続登記と所有権移転登記の違いについて!必要なケースも解説

2026-09-01

相続登記と所有権移転登記の違いについて!必要なケースも解説

この記事のハイライト
●相続登記は所有権移転登記の一部であり明確な期限が定められた法律上の義務である
●所有権移転登記は売買や相続など5つの場面で必要であり未登記のまま放置すると不利益を被る
●戸籍などの必要書類を法務局へ提出し無事に審査を通過すると重要な完了書類が交付される

家族から不動産を受け継いだものの、「相続登記」と「所有権移転登記」の具体的な違いや必要な手続きが分からずにお困りではありませんか。
複雑な専門用語を前に手続きを後回しにして放置してしまうと、法改正に伴う過料の対象となったり、将来的に不動産を売却できなくなったりする深刻なリスクが生じます。
本記事では、これら2つの登記の明確な違いをはじめ、所有権移転登記が必要となる具体的なケースや、手続きを完了させるまでの正しい流れについて解説いたします。
ご家族の大切な財産を確実に引き継ぐためにも、これから登記の手続きを始めるという方は、ぜひご参考になさってくださいね。

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相続登記と所有権移転登記の違いとは?

相続登記と所有権移転登記の違いとは?

不動産を相続した際におさえるべきポイントには、主に相続登記と所有権移転登記の制度理解があります。
まずは、それぞれの登記の違いや基本知識について解説していきます。

各登記の定義と目的

所有権移転登記とは、土地や建物の所有者が変わった事実を登記簿に記録し、新しい所有者を公示するための手続きです。
登記簿には所在地や面積に加え、所有者などの権利関係が記録され、第三者にも確認できる状態になります。
一方、相続登記は、亡くなった方が所有していた不動産を相続人の名義へ移す所有権移転登記の一種です。
登記原因が「相続」となるため実務上は相続登記と呼ばれますが、目的は所有者の変更を正式に記録することにあります。
そのため、相続した不動産を今後売却したり管理したりする際にも、名義を正しく整えておくことが大切です。

義務化の背景と理由

2024年4月1日から相続登記は法律上の義務となり、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。
背景には、相続後も名義変更されず、登記簿を見ても所有者を把握できない土地が増えていた問題があります。
そこで、所有者不明土地の発生を防ぎ、公共事業や空き家管理を円滑に進めるため、制度が見直されました。
正当な理由なく期限内の申請を怠ると、10万円以下の過料の対象となる可能性があるため注意が必要です。
また、義務化以前に発生した相続も対象となるため、古い名義の不動産が残っていないか確認しておきましょう。

両者の共通点と相違点

相続登記と所有権移転登記は、所有者が変わった事実を公に示し、権利関係を明確にする点が共通しています。
どちらも法務局へ申請し、戸籍や契約書など、所有権が移った理由を確認できる書類を提出して手続きを進めます。
一方で、所有権移転登記は売買や贈与、財産分与など幅広い原因による名義変更を含む手続きです。
そのなかで、相続を原因として亡くなった方から相続人へ名義を移すものだけを相続登記と呼びます。
さらに、一般的な売買などの登記とは異なり、相続登記には法律上の申請義務と期限が定められている点も大きな違いです。

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所有権移転登記が必要となる5つのケース

所有権移転登記が必要となる5つのケース

前章では2つの登記の違いについて述べましたが、具体的にどんな場面で手続きすべきか気になりますよね。
ここでは、所有権移転登記が必要となる典型的な事例について解説します。

生活シーン別の具体例

所有権移転登記が必要となる代表的な場面は、売買、贈与、財産分与、遺贈、相続の5つです。
売買では代金の支払いと引き渡しに合わせて、売主から買主へ不動産の名義を移します。
また、生前贈与で親から子へ不動産を譲る場合や、離婚時の財産分与で所有者が変わる場合にも登記が必要です。
遺言によって法定相続人以外の方へ不動産を渡す遺贈でも、受け取る方への名義変更をおこないます。
そして、所有者が亡くなり相続人が土地や建物を引き継ぐ場合は、相続を原因とする所有権移転登記、つまり相続登記を進めます。

相続と併せておこなう理由

相続した不動産をすぐに売却したい場合でも、亡くなった方の名義から買主へ直接変更することは原則としてできません。
途中の権利移転を省略せず、まず相続人が正式に所有者となったことを登記簿へ反映させる必要があるためです。
そのため、売却予定が決まっているケースでも、最初に被相続人から相続人への相続登記をおこないます。
そのうえで、売買契約に基づき相続人から買主へ所有権移転登記をおこなえば、権利の流れを正しく記録できます。
また、相続登記と売却時の登記を続けて進める前提で準備すれば、必要書類や手続きの予定も整理しやすくなるでしょう。

登記を怠った際のリスク

登記をしないままにすると、自分が現在の所有者であることを第三者に示しにくくなり、不動産の処分にも支障が生じます。
とくに相続登記は、取得を知った日から3年以内の申請が必要で、正当な理由なく怠ると過料の対象となる可能性があります。
また、名義が亡くなった方のままでは、売却や担保設定、金融機関との手続き前に登記を整えなければなりません。
さらに、放置している間に次の相続が起きると関係者が増え、書類収集や遺産分割の話し合いが複雑になりやすくなります。
そのため、相続内容が固まった段階で早めに登記を進めることが、将来の負担を抑えるうえでも重要です。

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相続発生から所有権移転登記完了までの流れ

相続発生から所有権移転登記完了までの流れ

ここまで登記の必要性やケースを解説しましたが、実際の申請手順もしっかりとおさえておきましょう。
最後に、書類準備から登記完了までの具体的な流れについて解説していきます。

必要書類の準備と手順

相続が発生したら、まず亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本や除籍謄本を集め、相続人を確認します。
あわせて住民票の除票または戸籍の附票、相続人の戸籍謄本、新しく名義人となる方の住民票なども準備します。
また、登録免許税の計算には固定資産課税明細書または固定資産評価証明書を用い、相続による税率は原則として評価額の0.4%です。
遺産分割によって取得者を決めた場合は、相続人全員が署名・実印で押印した遺産分割協議書も用意します。
ただし、遺言書の有無や相続方法によって必要書類は変わるため、申請前に法務局や専門家へ確認しておくと安心です。

申請から審査の流れ

必要書類がそろったら登記申請書を作成し、不動産の所在地を管轄する法務局へ提出します。
申請方法は窓口への持参、郵送、オンラインがあり、手続きしやすい方法を選ぶことができます。
申請時には固定資産評価額をもとに計算した登録免許税を納め、法務局で書類や税額、記載内容などの審査を受ける流れです。
審査にかかる期間は法務局の混雑状況などで変わりますが、一般には1週間から2週間程度がひとつの目安です。
もし書類の不足や記載ミスが見つかった場合は補正の連絡が入るため、案内された期限や方法に沿って修正しましょう。

完了後の書類と対応

審査が完了すると、申請者には登記完了証が交付され、条件に応じて登記識別情報通知書も受け取ります。
登記識別情報は従来の権利証に相当する重要な情報で、将来の売却や担保設定などで本人確認に用いられます。
そのため、記載された12桁の英数字を第三者に見られないようにし、紛失や漏えいを防げる場所で厳重に保管しましょう。
また、手続き後は登記事項証明書を取得し、氏名や住所、持分などが申請内容どおりに記録されているか確認することも大切です。
返却された戸籍なども他の相続手続きで使うことがあるため、登記関係の書類とあわせて整理しておくと便利です。

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まとめ

相続登記は不動産の所有者が変わったことを示す所有権移転登記の一種であり、所有者不明の土地を防ぐ目的で2024年4月から申請が法的に義務化されました。
売買や贈与など所有者の名義変更をおこなう5つの場面で登記が必要となり、相続した不動産を売却する場合でも必ず先に相続登記を済ませる必要があります。
戸籍などの必要書類をすべて集めて法務局へ申請し、無事に審査が完了した後に交付される重要な書類を厳重に保管しておくことで、その後の不動産管理も円滑におこなえるでしょう。
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